遺伝子
「細胞核は反応センターであり、前成センターではない」
ーRaymond F. Gasser, Ph.D.
「生命に関与しているのは遺伝子のうちの15%で、残りの85%は環境に依存している」
ーMarc Damoiseaux D.O.
オステオパシー医学では、解剖学と同じように発生学が重要視されます。
ここ数年、私が発生学のセミナーに出て知ったのは、「遺伝子が全てを決めるのではない」ということです。
その人そのものについて元々決まっている要素は、遺伝子の中のたったの15%。あとの85%の遺伝子は、食べ物、運動、人間関係、ストレスなど、外部からの影響で働くということ。
今から10年以上前に読んだ、『病気にならない生き方』という本の中にはこう書かれていました。
中高年になって、親と同じ病気を発症する人はとてもたくさんいます。
糖尿病、高血圧、心臓病、そしてガン。
そうしたときに「親もガンになったからしかたないよ。うちはガン家系なんだよ」という人がいますが、そんなことはありません。
遺伝的要素がゼロだとはいいませんが、最大の原因は、親が病気になった原因である「習慣」を受け継いでいることにあります。
子供は育った家庭の「習慣」を無意識のうちに刷り込まれて育ちます。食べ物の好み、調理法、生活サイクル、価値観などは家庭によってそれぞれ違いますが、同じ家で育った親と子ではとてもよく似ています。
つまり、子供が親と同じ病気を発症しやすいのは、遺伝子として病気の原因を受け継いだからではなく、病気の原因となった生活習慣を受け継いだ結果なのです。
ー中略ー
たとえば、ガンになりやすい遺伝子をもって生まれても、親が健康に気を配り、よい生活習慣を身につけてガンを発症せずに天寿をまっとうすることができれば、子供は「たとえガンになりやすい遺伝子をもっていても、自己努力で防ぐことができる」という意識をもつことができます。
そうして親から「よい食べ物」「よい食べ方」「よい生活習慣」を受け継ぐと、その次の世代ではガンの遺伝的要素はどんどん弱まっていくと考えてよいでしょう。
つまり、よい生活習慣を継承していくこととで、遺伝子をも書き換えていくことができるということです。
ー中略ー
遺伝的要素はもって生まれたものです。
でも習慣は、「努力と意志の力」で変えることができるのです。そして、習慣の積み重ねによって遺伝的要素はプラスにもマイナスにも変わっていくのです。
ここまで書いて、「宿命」と「運命」のことを思いました。
両親、家族、生年月日、生まれ育つ国や地域、男女、身体的特徴など、生まれた時に既に決まっていて変えられないものが「宿命」。
学校、仕事、恋愛の相手、生き方など、生まれた後に自分次第で選択して変えられるものが「運命」。
人生を創造するのは「宿命」ではなく、自分の選択と行動で日々を創造していく「運命」の方です。
自分の経験からみても、これはもう圧倒的にそうだと感じます。
宿命と運命の関係は、遺伝子と似ていますね。
宿命と運命の比率も、きっと遺伝子と同じように15:85ぐらいの割合だと思います。
Body(身体) Mind(精神) Spirit(魂)
共通の真理が隠れているこの3つは、やっぱりつながっているんだなぁと感じました。
- 2016.05.31 Tuesday
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- by 白樺整体院