少し前に『
首の痛みと横隔膜』という記事を書きましたが、
今日はその補足で、横隔膜とリンパのつながりについて。
横隔膜には3つの孔が空いていると書きました。
それは、食道、大動脈、大静脈が通る孔です。
そのうちの1つ、大動脈(腹大動脈)が通る孔には、
「胸管(きょうかん)」という太いリンパ管も一緒に通っています。
そして、横隔膜のすぐ下(腰椎2番の前)には、
「乳び槽(にゅうびそう)」という
内臓や下半身からのリンパ液が集まる大きな膨らみがあります。
そこからリンパの流れは
胸管を通って横隔膜を突き抜けて上にのぼり、
左の鎖骨の裏側にある「静脈角」という地点で静脈に合流します。
専門用語が多くて読みにくい内容になってしまいましたが、
何が言いたいのかと言うと、
横隔膜はリンパとも深く関係しているということなんですね。
そうです。
横隔膜が硬くなると、リンパの流れも悪くなります。
今日来られたお客さまは、
ここのところ下半身のむくみがひどく、
いつも履いていたズボンがきつくて履けなくなったそうです。
施術の後、玄関で靴を履き終わると、
「あれ?ズボンがゆるくなってる!」
と驚かれていました。
動脈と静脈には心臓というパワフルなポンプがありますが、
リンパには心臓のような固有のポンプは存在しません。
筋肉を収縮させることがリンパの流れを促してくれます。
特に重要なのが、
横隔膜と腓腹筋などのふくらはぎの筋肉。
つまり、リンパの流れを良くするには、
深く呼吸してあげることと、
ふくらはぎの筋肉を動かすことです。
ふくらはぎの筋肉は、
立って踵を上げ下げすると動きます。
バランスを崩さないよう壁に手をついて
10〜30回でも踵の上げ下げをやると、
リンパも血液の流れも良くなります。
血栓もできにくくなるので、
心臓や脳の梗塞予防にもなります。
あとはリラックスして深呼吸。
「ス〜ハ〜、ス〜ハ〜」
簡単ですね。
一日のうちに何度かそういう時間を持ちましょう。
たったそれだけで身体は喜びますよ。