ちょうどいい奇蹟
ちょっと前に、
あるアーティストAさんの
デビュー秘話みたいなものを読みました。
ところがそのオーディション、
応募された沢山のデモテープは、
しかし、ある小さなプロダクションの社長さんが、
一部とは言っても、
社長さんは、忙しい仕事の合間を縫って、
途中で投げだそうと思ったけど、
そうして、1年が経った頃。
残った紙袋は1つになりました。
凄い奇蹟ですね。
うろ覚えですが、
ざっくりこんな話です。
とあるオーディションが開催され、
Aさんもそれに応募しました。
ところがそのオーディション、
参加者を募集したにもかかわらず中止になってしまいました。
応募された沢山のデモテープは、
一切聴かれること無く処分されることに。
しかし、ある小さなプロダクションの社長さんが、
その時の気まぐれか何かで、
デモテープの一部を引き取ることにしました。
一部とは言っても、
大きな紙袋で3つ分。
大変な数のデモテープです。
社長さんは、忙しい仕事の合間を縫って、
少しずつ聴くことにしました。
まぁ当然と言えば当然のことなのですが、
どのテープを聴いても心に響く音が無い。
聴けども聴けどもアタリが無い。
でも、なぜだか捨てられない。
途中で投げだそうと思ったけど、
何かに突き動かされるように
テープを聴いていったそうです。
そうして、1年が経った頃。
残った紙袋は1つになりました。
その中にあったのがAさんのデモテープ。
Aさんのテープを聴いた時、
一瞬で心をわしづかみにされたんだそうです。
で、応募したことすら忘れていた
Aさんの元に社長から連絡が入り、
めでたくデビューの運びとなったという話です。
捨てられていて当然のデモテープが、
偶然に偶然を重ねて日の目を見た訳です。
凄い奇蹟ですね。
別のアーティスト、
Bさんの場合。
Bさんもあるオーディションにデモテープを送りました。
そのオーディションの審査をするCさんが、
たまたま一番最初に聴いたのがBさんのデモテープ。
Cさんが求めていたイメージに、
文句無しでピッタリだったんでしょうね。
後のデモテープは一切聴かず、
一発でBさんに決まったそうです。
これまた凄い奇蹟ですね。
私達、多くの一般の人には、
AさんやBさんと同じ奇蹟は起こりません。
奇蹟は、その人にとってちょうどいい場所で、
ちょうどいいタイミングで起こります。
実は、ちょっと見方を変えてみると、
私達の日常には沢山の奇蹟があふれています。
世界の国の数は195。
あなたが生まれた日本は、
その中の1つです。
日本の企業総数はおよそ600万。
私のような個人事業主を合わせると、
もっと凄い数になりますね。
あなたが何かの切っ掛けで、
とある企業が社員を募集していることを知り、
面接を受けて合格して働いているのは、
そんなもの凄い数の中の1社です。
日本の人口はおよそ1億2千万。
あなたの隣りにいる人は、
その中の1人です。
お父さんもお母さんも、
恋人も旦那さんも奥さんも、
息子も娘も養子も、
舅も姑も
学校の友達も会社の同僚も、
レストランで相席した人も、
地下鉄の隣りに坐った人も、
さっきすれ違ったおじさんも、
交通事故の相手も、
1億2千万人の中のたった1人。
ペットのワンちゃんだって、猫ちゃんだって、
あなたの側にいるのは凄い奇蹟です。
何百何千とある病気の中で、
食べ物や考え方や事故などの様々な可能性を積み重ねて、
あなたがかかっているその病気すらも奇蹟です。
こんなのは当たり前の話なんですが、
ちゃんと数字で考えてみると、
全てが凄い奇蹟ですよね。
もっと言えば、
宇宙に60兆個あると言われている星の中で地球に生まれ、
この時代に生きていることも奇蹟です。
人は「もっと!もっと!」と、
大きくて華やかな奇蹟を求めますが、
あなたが今ここに在ることが既に奇蹟なんです。
AさんやBさんのような奇蹟を求めても、
あなたにとって相応しい奇蹟しか起こらない。
なぜなら、
AさんやBさんのような奇蹟は、
あなたに必要が無いから。
その人にとって一番相応しい奇蹟。
その人にとってちょうどいい奇蹟。
それが、私達が生かされている「今」なんだと思います。
- 2011.12.20 Tuesday
- おもい
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- by 白樺整体院